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たまごは、縦に転がすと遊べなかった

『コロリアス』は、三陸のリアス海岸を回したり動かしたりして、割れやすいたまごを牡鹿半島から宮古まで転がして運ぶゲームです。同じ海岸線を使った『タテリアス』を作っている時に、「このギザギザの上で、すぐ割れるものを転がしたらどうなるだろう」と思いついたのが始まりでした。

回すのは、たまごではなく海岸

たまごを直接動かすのではなく、海岸を丸ごと回したり、指で動かしたりします。重力はいつも下向きなので、海岸を少し傾けると、たまごが坂を転がりはじめます。岬の先を回る時は、たまごの下の地面がいつも平らになるように、少しずつ海岸を回し続けることになります。

回す中心は、いつもたまごの位置にしました。たまごから遠い所を中心にすると、回したとたんに地面がたまごにぶつかってきて、それだけで割れてしまうからです。

下るほど、海が近づいてしまう

最初は、海を画面の下に固定していました。ところが、坂を下ってたまごを進めるたびに、少しずつ海に近づいていきます。数十秒で、たまごが海についてしまいました。そこで海は、たまごが最後に海岸にふれていた高さの少し下に、ゆっくりついてくるようにしました。こうすると、ふつうに転がしている間は海に落ちず、岬から大きく落ちた時だけ海に落ちます。

たまごが、小さなすき間にはさまる

海岸線は、国の地図のデータから取った本物の形です。そのままだと、たまごより細いすき間や、小さな段差がたくさんあって、たまごがはさまって動かなくなる所がありました。そこで、たまごが通れないほど口のせまいすき間はふさぎ、小さなでこぼこはならしています。入り江や岬の大きな形は、そのまま残しています。

縦に転がすと、跳ねて海へ

いちばん苦労したのが、たまごの転がり方です。最初は、たまごが縦にパタパタと転がるようにしました。転がるたびに高さが変わるので、いかにもたまごらしい動きになります。ところが、少し速くなるとガタガタ跳ねて地面からはなれ、そのまま岬から落ちてしまいました。ゆるい坂では、とがった方を下にしたまま止まって、まったく動かないこともありました。

本物のたまごも、縦には転がらず、横に寝て転がります。そこで、たまごを横に寝かせて転がすようにしました。そのかわり、たまごは重さが少しかたよっているので、重い方が下に来たがって、転がる速さが波打つようにしています。ゆるい坂だと止まりやすく、急な坂だと急に速くなる。このクセが、たまごの難しさです。

409kmを、本当に通れるのか

コースは約409kmあります。もし途中に、どうやっても通れない場所があったら、そこから先はだれも行けません。そこで、海岸を回して転がす自動のプログラムを作り、10kmおきの41か所から、それぞれ25秒ずつ遊ばせました。ガラス玉では41か所中38か所がそのまま進み、コースの全部の区間がつながっていて、宮古まで通れることを確かめました。自動のプログラムでも、通しでは約9分かかります。人が遊ぶと、15〜25分くらいになりそうです。

割れない「ビー玉」

割れたら最初からやり直しなので、宮古までの道のりはかなり長く感じます。そこで、割れない「ビー玉」も入れました。ビー玉は海に落ちても、少し前の場所からやり直せます。まずはビー玉でコースの形と回し方に慣れてから、たまごに挑戦するのがおすすめです。

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